2024年12月13日
日本積層造形株式会社(JAMPT)の3Dプリンティング技術を用いて造形し、小型月着陸実証機「SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)」に搭載された着陸脚の衝撃吸収材の同一品を、岐阜県各務原市の航空宇宙博物館(通称:そら博)に12月9日(月)に寄贈させていただきました。
SLIMは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発し、今年1月20日に日本で初めて月面軟着陸に成功すると共に、着陸目標からわずか55メートル地点に着陸する「ピンポイント着陸」も達成しました。このSLIMのピンポイント着陸技術の実証と軽量な月惑星探査機システムの実現に不可欠だったのは、当社及び株式会社コイワイ(神奈川県・小田原市)が手掛けた3Dプリンティングで造形したラティス形状の衝撃吸収材で、同博物館には、主脚用及び補助脚用の2種類を寄贈いたしました。
同博物館では、来年3月9日までの間、特別企画展「月への挑戦-アポロ計画から50年、人類は再び月を目指すー」を開催しています。月面着陸に挑んだ人類の歴史を紹介するもので、1971年アポロ15号が持ち帰った「月の石」や、宇宙飛行士が実際に着用した宇宙服などが展示されており、近日中に贈呈した吸収材も展示されます。また、企画展終了後、主脚用は常設展示、補助脚用は他の博物館での企画展、学校・社会教育施設でのイベントへ貸し出される予定です。
月へ挑む偉大な先人たちや日本をはじめ世界各国の技術者への畏敬、また人類の飛行や宇宙への挑戦を伝え続ける同博物館に敬意をこめ、寄贈させていただきましたことをご報告いたします。
当社は、金属3Dプリンティングという新しい技術で、新たな価値(ものづくり)と豊かな未来を創造すべく、これからも尽力いたします。